バランス型電流帰還ヘッドホンアンプ
バランス端子:コンボジャック(XLR3Px2/6.3mmTRSx2)
バランス端子:2.5mmTRRS
アンバランス端子:6.3mmTRS
パラレルプッシュClassAB出力段
チムニー型ヒートシンク
ローゲインパワーアンプ(14w+14w/8Ω)
USB、同軸入力で192-176.4-96-88.2KHz/24Bit対応
光入力で96-88.2KHz/24Bit対応
DSD2.8MHz(64)/DSD5.6MHz(128)/DSD11.2MHz(256)対応(Windows/USB)
PCM1796を左右1個づつ使用した、2パラレルバランス型DAC
DAC~パワーアンプの全段を電流帰還・上下対称コンプリメンタリアンプ化
DAC~インスツルメンテーションパワーの全段をバランス伝送化
DAC+電子ボリューム+パワーのプリアンプレスデザイン
20系統独立電源ラインフィルタ
2段安定化電源+3系統独立グラウンドプレーン
DAC~パワー総低歪=0.002%/1W/8Ω/20KHz
DAC~パワー総低歪=0.0008%/1W/8Ω/1KHz
DAC~パワー総S/N103dB/14W、99dB/1W
大きさほぼB5と同面積(229.6X205.1X53.5)
機能はボリュームと入力切替、アンプリンク、リモコンのみ
無入力時消費電力15.6W
アナログパワーアンプなので出力のレジュアル(輻射雑音)が微小
スイッチモード電源でありながらA級アンプ以上の高S/N比
全機能を1組の基板に集積、信頼性、放熱効率の高いデザイン
入出力コネクタからスイッチ、ボリュームまで全てを基板実装
ワイヤコネクタを全廃
絶縁シートレスヒートシンク&基板放熱
Windows10/Windows8.1/Windows8/Windows7/WindowsXP/MacOS-X/Android(XperiaZ2以降)
マニュアルダウンロード(12.2MB)
技術解説ダンロード(13.7MB)
UIA5100は、DAC~パワーアンプまでの全経路を、高速・広帯域の電流帰還型・全段上下対称コンプリメンタリプッシュプル・オペアンプで統一。(ボリューム後ろのみ電流帰還トポロジーの電圧帰還ですが、動作的には電流帰還と等価です)パワーアンプは、14W+14Wを出すため、高出力電流帰還アンプにClassABパラレルプッシュプル出力段を組み合わせています。全てのアンプには、モノリシックIC(AD812ARZ、LT1364CS8)を用いて小型化・高精度化・省力化を推進しています。内蔵DAC ~パワーの総歪は、超高級プレーヤー+超高級セパレートアンプの組み合わせをはるかに凌駕します。もはや高級セパレートアンプやCDプレーヤーをあれこれ揃える時代は終わったといえるでしょう。
理論上無制限のスルーレート(立ち上がり速度)を持っているのが電流帰還型アンプです。スルーレートに起因する高域の高調波歪(TIM歪とも呼ばれる)が少ないのが特徴です。1段増幅でありながら高いゲインを確保できるため位相遅れが小さく、広い帯域で大きなNFBをかけられるため超高性能になります。
上の回路図は、美しい上下対称回路ですが、通常は以下のように、上下非対称回路です。上下対称回路は次のようなメリットがあり、高級オーディオ回路や、MHz帯の高速を要求されるアンプではしばしば用いられます。
UIA5100はDAC~インスツルメンテーションパワーアンプまでのほぼ全経路をバランス伝送化しています。そもそもDACはバランス出力なので、バランス変換回路は不用なので信号経路は最短です。(※)この構造はコモンモードノイズに強く、スイッチング電源やデジタル部の影響を最小限にとどめます。 (※アナログライン入力にはバランス変換回路が実装されます)
プリメインアンプは、50dB 程度のゲインとするのが習慣化しています。これは、かつて入力レベルが0.15Vrms程度だったころの名残です。このような小さい入力レベルの場合、プリアンプは必要ですが、CD プレーヤー登場以降は、2Vrms出力の機器が大半を占め、30dB ものゲインが過剰です。UIA5100は、バランス型DAC → バランス型電子ボリューム → 14.4dB のインスツルメンテーションパワーアンプの3 段構成で、プリアンプはありません。余剰ゲインを抑え、プリアンプをなくしたことで、ボリュームの絞りは小さく、S/Nが大幅に改善しています。信号経路にけるアンプ数も少ないことから、諸特性向上に貢献します。
ボリュームは電子式アッテネータで、パッシブ型(プリアンプレス)、バランス構成、左右独立構成です。ボリュームの通過電圧が高いので、高S/Nです。フロントパネルのボリュームノブは、電動式で、実際には、ここを信号が通るわけではなく、角度を検出するだけです。従って、無駄な配線ループがありません。
左右独立・バランス型のボリューム
S/Nを左右するので大容量コンデンサによるシャント電源を追加
UIA5100は、各デバイス単位でローカル電源フィルタを、計20系統も配置しています。細かな回路単位で電源を分離することで、クロストーク(回路間の干渉)と電源からの雑音混入を阻止します。
オペアンプの供給電源はスイッチング電源の出力を電源フィルタ→18V→15Vと2段階で落としていく2段安定化電源です。スイッチング電源のノイズを極限に軽減します。
デジタル系、アナログ系、電源系の3ブロックに分離したグラウンドによって、デリケートなアナログ回路へのノイズ侵入ループを遮断します。電源、グラウンドは大面積のベタ配線でインピーダンスも最小です。
24bitや32BitDACであっても、実効性能は14-18Bit程度、24-32Bitは言葉遊びに過ぎません。実際に、32Bit精度に必要な雑音歪率は-194.4dBと天文学的数値であり、現状は遠く及びません。そこでUIA5100のDACチップの選定には、実効性能を重視して選定、17Bit相当の性能を有するPCM1796を採用しました。
PCM1796左右独立・2パラ・バランス型のDAC
USBでは、44.1/88.2/176.4KHz系をサポートするクロックジェネレーターと48KHz/96KHz/192KHz系をサポートする クロックジェネレーターを独立装備。高精度・低ジッタのアシンクロナス転送を実現します。
UIA5100は、14W+14Wのニアフィールド向け小出力パワーアンプと、バランス型ヘッドホンアンプを搭載しています。パワーアンプはインスツルメンテーションアンプでバランス伝送を合成し、かつゲインを2分割しています。UIA5100のパワーアンプは14.4dBのゲインですが、1段目で全てのゲインを稼ぎ、2段目を0dBとすることで、負荷の重い2段目に大きな負帰還量がかかり、低歪になる仕組みです。また1段目のゲインが大きいため、2段目に伝送する信号レベルが高く、S/Nにも優れます。パワー段はClassAB パラレルプッシュプルです。最近の小型薄型アンプは皆デジタルアンプ(ClassD)ですが、性能はClassABには遠く及びません。UIA5100は、高品質なClassABローゲイン・インスツツルメンテーションパワーアンプを搭載することで、大型のClassAアンプを凌駕する性能を維持しながら、小型薄型アンプ化に成功しました。
コンパクトな2パラレルプッシュプルClassABパワー段
ヘッドホンアンプは電流帰還型のTPA6120を2個ツインモノ構成で使用した、バランス型で、これもパワーアンプ同様0dBゲインで低歪・低雑音です。動作はClassA~ClassABです。接続端子も豊富なので、リケーブルに頼ることが少ない、バランスヘッドホンライフを楽しむことが出来ます。
電源トランス1KVA、平滑コンデンサ100,000uF、1000W/1Ω出力できるパワー段・・・さぞパワーアンプにかかる負担は途方もないように思われます。ところが、ホームオーディオで音楽を聴いているときのピークパワーは1W~10W程度、平均パワーは0.1W~3.3W程度にすぎません。さらにスピーカーのインピーダンスは低域ほど上昇し、f0(共振周波数)付近の低音再生に必要なパワーはとても小さくて済みます。このようにパワーアンプにかかる負担はとても軽く、ホームオーディオで1000W/1Ωを前提に設計されたアンプの実力を使い切る事は半永久的にありえません。
ピークパワーと平均パワーの比率をクレストファクタと呼びます。音楽信号や音声は3~10の範囲内で、ピークは一瞬で、あとは微弱な信号が続くことを意味します。このことは大変重要です。何故なら電源や放熱器には積分作用があり、ピークパワーではなく、平均パワーによる設計が可能だからです。(※レベルメーターは、ピークに対して、緩やかな立下り時定数(250msec~1sec)を持っており、平均パワーがクレストファクタ分(3~10倍)過剰に表示されます)
電源のリップル電圧(電源ノイズ)は、消費電流が大きいほど増大します。下図はその様子で、赤線は青線に比べ消費電流が3倍であるため、赤線の電源変動は青線の3倍になっています。これは平滑用コンデンサの電荷を、大きな消費電流が食ってしまう現象です。アイドル電流を増大してA級動作範囲を広げれば、裸特性が向上(Gm向上、クロスオーバー歪軽減)する反面、電源ノイズが増えてS/Nが悪化するのです。S/N悪化を抑えるには、平滑コンデンサを、消費電流増だけ大きくする必要があり、アンプは肥大化する一方です。
アイドル電流増は、トランジスタの発熱量が大きくなるので信頼性が低下します。そこで高級アンプでは、パラレル数を増やす事で、アイドル電流増加分を複数のトランジスタに分散させ、安全に裸特性向上を達成する手法が使われます。しかしパラレル数を増やすと、パワーステージの入力容量が増大、これが伝播時間の増大に繋がり、これによって(発振しやすくなるので)位相補償を増やさざるを得ません。つまり中高域の帰還量が減ることで歪率や雑音が増大する副作用があります。アイドル電流増(パラレル数増)による性能向上もありますが、その効能は副作用と相殺され、物量投入の割りに性能向上は微々たる物です。(あるいは悪化する)
電源コンデンサは容量が大きいほど、充電時間が短くなり、充電電流が増大します。この大きな充電電流(Ic)は、回路を駆け巡り、回路インピーダンス(Rc)でハムノイズ電圧(Ec=Rc*Ic)に変換されます。ハムノイズの周波数は、電源周波数のn倍なので、50/60Hzの倍音で、可聴域の重要な部分を汚染するため音質に有害です。対策として、充電パスを短くする、チョークコイルを導入する(電源電圧の低いトランジスタアンプではあまり有効ではない)、グラウンドループができないよう、ツインモノや、モノラルにする・・などなど色々ありますが、ゼロにすることはできません。コンデンサの容量を減らすと充電電流によるハムノイズが軽減しますが、電源リップルが増大します。経験上、電源リップルのほうが、対策は容易です。(PSRR=電源変動抑圧比、レギュレータで対策できる)
前述した大容量コンデンサへの充電電流は、アンプ内を還流し、ハムノイズを発生させるだけにとどまりません。この充電電流は商用電源にも流れ、ピーク電圧で大きな電流が流れるため、配線インピーダンスによる電圧降下で、商用電源のピークを潰す働きをします。電流は若干遅延して流れるので、商用電源には多くの高調波を含むことになり、力率が低下して、電源利用効率が悪化します。特に起動時にはより大きなラッシュ電流が流れるので、深刻です。ゼロクロススタータなどを入れても、起動ラッシュはわずかしか改善しません。
アンプ高性能化の王道といわれてきた様々な手法は、メリットと同じくらいデメリットがあり、そのことは殆ど論じられてきませんでした。
巨大電源
アイドル電流増・パラレル数増
最近はデジタルアンプの普及や、欧州の薄型アンプなど、知らぬ間にスイッチング電源が普及しています。それでも尚、スイッチング電源へのアレルギー、そして巨大電源への妄信といった固定観念があります。まずは、固定概念を捨てて、スイッチング電源のメリットとデメリットを整理してみます。
トランスとコンデンサが小さい・・・アンプはもっと小さく、スタイリッシュになる!
スイッチング電源は交流電源を、そのまま整流平滑して、高圧の直流電圧を生成、これを高速にスイッチングすることで再び交流に戻し、トランスで変圧・整流・平滑して所定の電源電圧を作り出すシステムです。このような面倒なことをするのは、スイッチング周波数を高くするほど、トランスやコンデンサを小型化しても高い出力を維持できるからです。
ハムノイズが激減する
従来の電源は50/60Hzの平滑なので1秒に50/60回しか充電されません。これに対し、スイッチング電源の2次平滑コンデンサの充電は、1秒数十万回~数百万回高速で行われます。このように充電回数が多い分、充電電流が軽減し、充電電流=ハムノイズが軽減します。またハムノイズの周波数も数十KHz~数百KHzと高く、可聴域の外なので音質への影響も最小です。
ピーク電流が抑えられ、電源が汚染されない、50/60Hzのハムノイズが発生しない
スイッチング電源1次側の、交流電源を平滑するコンデンサには、力率改善回路が接続され、コンデンサへの充電を時間的に分散、ピーク電流を抑えています。下図はその様子で、青は通常の平滑方式、赤は力率改善回路を追加したスイッチング電源です。充電電流も高速でスイッチングしています。青の通常の平滑回路では、ピーク電流が集中、最大電流は35Aにも達しています。このような大電流が、短時間に集中してACラインに流れると、交流電源波形が崩れてしまう“電源汚染”が発生します。一方、赤の力率改善回路を追加した側は、充電サイクルを細かく分散し、充電電流のピークを抑制します。これによって、以下の例ではピーク電流が1/3.5程度に軽減されます。実際には、コンデンサ容量も小さくなるので、より充電電流は小さくなります。そしてこの充電電流はトランスの1次側で生じているもので、トランスにより絶縁されるため、2次側のアンプ側の回路を還流しません。すなわち、スイッチング電源では原理的に50/60Hzのハムノイズは発生しないのです。
電圧の安定性が高い
スイッチング電源は出力電圧が一定になるようスイッチング回路を制御するため、安定化電源を兼ねています。このため電源変動や、負荷変動があっても電源電圧は一定です。従来のパワーアンプ出力段の電源の安定化は困難で、負荷変動や、電源変動がそのまま電源電圧に現れてしまいます。最大出力も電源事情で刻々と変化してしまういい加減なものでした。
ハムノイズが発生しない代わりに、スイッチングノイズが発生する
スイッチング動作に伴うノイズの問題は、オーディオ愛好家に悪い印象を与えています。しかし通常の電源でも、整流平滑回路はスイッチング回路そのものであり、平滑コンデンサのリプル電流が、基板の配線インピーダンスで電圧に変換されるとハムノイズになります。つまりスイッチング電源、巨大容量電源いずれにおいてもスイッチングノイズは不可避であり、両者の違いは周波数だけにすぎません。そして大容量電源のハムノイズと高調波は可聴帯域内(50/60Hzとその倍数)にある一方、スイッチング電源のノイズは可聴帯域よりも高周波(数百KHz)にあるので、耳につきにくく、ビートダウンを防止できれば、大容量電源を超える高S/N化が期待できます。
スイッチングノイズを無視できるまで軽減する技術は確立されている
今日、スイッチング電源を使っても十分なS/Nを確保する回路技法は確立され、デリケートな微小信号を扱うセンサーアンプでもスイッチング電源は当たり前のように使われています。いまだにリニア電源に固執する古典的な業界は、オーディオぐらいでしょう。スイッチングノイズは、ノーマルモードノイズ(電源が変動するノイズ)と、コモンモードノイズ(グラウンドそのものが振動する)に分けられ、これらがビートダウンしない限り、可聴帯域のノイズにはなりません。まずノーマルモードノイズは多重化・分散化された電源ラインフィルタでリニア電源と同等レベルに軽減可能です。コモンモードノイズは、平衡伝送(バランス伝送)や、コモンモードノイズフィルタで対処します。ビートダウンを防止するにはスイッチング回路同士のグラウンドと電源を分離するとともに、アナログアンプのスルーレートを大きくすることで対処できます。
UIA5100の電源部
高級アンプ定番の±2電源でを生成。5次の電源フィルタで低雑音化
上部にはデジタル回路用の電源
まとめ
スイッチング電源の要点をまとめると以下のようになります。
UIA5100は、ローゲイン・ローパワーClassABパワーアンプによって、アイドル時の消費電力15Wの超低消費電力性能を実現しており、電源部にかかる負担はより低く抑えられています。さらに、スイッチング電源のノイズを抑圧するために以下の対策を施しています。
これらの回路技法の蓄積の結果、UIA5100は1WのS/Nが99dBに達しており世界トップレベルの水準です。
UIA5100は、14W/8Ωで、ピーク電流は3.75Aです。クレストファクタ3~10を代入すると、平均電流は625mA~187.5mAになります。ピーク電流は、平滑用コンデンサや、5次π型フィルタでカバーできます。以下は600Hz最大出力のスイープ波を加えた様子で、上はアンプ出力、下は電源電流波形です。緑の電源フィルタなしに比べ、黄色の5次π型電源フィルタありの場合、ピーク電流が半減しています。
また電源フィルタなしでは、急峻な立ち上がりの半波整流波形ですが、電源フィルタありではサイン波になっており、トランスのうなり音が激減します。この波形はサインウェーブなのでクレストファクタは√2であり、平均電流はピークの約1/2.8程ですが、音楽信号なら、クレストファクタは3~10なので、平均電流はピークの1/6~1/20で、電源にかかる負担はとても小さくて済みます。UIA5100は±24V、平均電流1.25A(60W)の電源を使っており、最大出力に対する余力は56%ほどです。従来のオーディオの考え方だとギリギリに見えますが十分です。何故なら14Wものパワーが連続することはありえず、ホームオーディオで使うパワーはピーク1~10W、平均0.1~3.3W程度で、電源能力の半分すら使うことは無いからです。
UIA5100は、1組の基板に、全回路・全機能を集積しており、配線の引き回しは皆無です。すなわちDAC、電子ボリューム、放熱器を含むパワーアンプ、デジタル回路、電源回路、入出力端子、電源端子、操作部、表示部の全ての集積に成功しています。UIA5100はストリップ基板1枚で動作させることが出来るのです。
奥がUSBやSPDIFなどのデジタル系→中央がDAC→その下に電子ボリュームが配置される
アナログ系は左右独対称象配置
結果、UIA5100はシングルボード化でワイヤコネクタを全廃し。 放熱効率、信頼性を大幅に向上させています。
プリント基板は、4レイヤーガラスエポキシン基板で、内層2プレーンと表裏の空きエリアを使い、電源やグラウンドを大面積(低インピーダンスで)、かつ理想的に引き回しています。また表裏の表面層には太い電源パターンを引き回さずに済むので、信号線を最短にすることができます。
表面実装化を進め、リード線のインダクタンスの影響を最小化しています。部品の98%が表面実装です。
熱変調歪が小さく、エクセルノイズが発生しない薄膜抵抗、金属皮膜抵抗を使用しています。大きなエクセルノイズを発生させるカーボン抵抗は皆無です。(※エクセルノイズ=電流が結晶境界をジャンプする際に発生する雑音で、印加するDC電圧が大きいほど大きくなる雑音)
信号経路のコンデンサは、DCアンプ化を進めることで最小化していますが、残存するコンデンサは、直線性の良いフィルムコンデンサ(オーディオ帯域用)、C0H/C0Gセラミックコンデンサ(位相補償用)を使用することで、低歪化しています。また電源部などに使われる電解コンデンサは、製品の寿命を左右する重要な部品ですが、最低でも105℃グレードを使用し、高信頼性化しています。
これらの個別半導体は、MCヘッドアンプでも使用できるような、低雑音デバイスを使用していますいずれも電極間容量が微小で、高速広帯域化に有利です。
CMOSスイッチなどはオン抵抗の信号電圧依存があるため、後段をハイインピーダンス・ローキャパシタンスで受けないと大きな歪が発生します。このためローインピーダンス入力の回路ではバッファアンプなどが必要になり信号経路が複雑化してしまいます。そこで、UIA5100は全アナログ信号切替にリレーを使っています。
UIA5100はマルチアンプ、マルチチャンネルサラウンド、AVユース等を視野に入れており、最大5台を10チャンネルを連動できるアンプリンクを搭載します。複数台のUIA5100を連動させた場合、マスター設定されたUIA5100が、残りのUIA5100をコントロールします。アンプリンクケーブルは以下のようにディージーチェーン接続とします。(UIA5100で3台以上のアンプリンクを行うにはオプションのハブが必要です)
弊社のサウンドカード、DSU6000はマルチチャンネル出力を2ch毎に独立してPCM光デジタル出力するMLD機能を搭載しています。ここにはfoobar2000のチャンネルデバイダプラグイン(無償)によって周波数分割された信号を割当て可能で、下のようなデジタル接続によるマルチアンプを構築できます。(チャンネルデバイダプラグインの使い方は foobar2000パーフェクトガイドをご参照ください)
DSU6000のMLDには、DolbyDigitalやDTS等マルチチャンネルサラウンド音声を割当てることも可能です。DolbyDigitalやDTSの基本は5.1ch (7.1chや9.1chもあるが複雑なので5.1chにて解説) ですが、ピュアオーディオスピ―カーを持っていれば、音像定位が良いのでセンタスピーカーは不要ですし、高品位な低音が再生できるのでサブウーハーも不要です。5.1chからサブウーハーとセンタースピーカーをなくして、これらの音をフロントスピーカーにダウンミックスした再生方法を4.0chといいますが、以下はその4.0chのサラウンドシステムをDSU6200とUIA5100で構築した場合の構成図です。
定格出力
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14W+14W (8Ω)
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入出力
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光デジタル入力
x1
同軸デジタル入力x1
USB入力x1
ライン入力x1
スピーカー出力x1
ヘッドホン出力(6.3φ-3極TRS)x1
バランスヘッドホン出力(コンボジャック 6.3φ-3極TRS x2)x1組
バランスヘッドホン出力(コンボジャック XLR3x2)x1組
バランスヘッドホン出力(2.5φ4極TRRS)x1
アンプリンク端子x1
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定格入力
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2Vrms(ライン)
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入力インピーダンス
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16.2KΩ(ライン)
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ゲイン
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14.4dB(ライン→スピーカー)
10.4dB(ライン→ヘッドホン160Ωバランス)
-2.4dB(ライン→ヘッドホン16Ωバランス)
4.4dB(ライン→ヘッドホン160Ωアンバランス)
-8.4dB(ライン→ヘッドホン16Ωアンバランス)
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S/N比(IEC-A)
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99dB (光入力・1W)
103dB (光入力・14W)
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ダンピングファクタ
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40
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サンプリング周波数:光、同軸、USB
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44.1/48/88.2/96/176.4/196KHz(16/24Bit)(PCM)(2CH)
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サンプリング周波数:USB
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2.8224MHz(1Bit)(DSD64)(2CH)
5.6448MHz(1Bit)(DSD128)(2CH)
11.2896MHz(1Bit)(DSD256)(2CH)
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周波数特性
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3.15Hz-48KHz (-3dB)
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位相特性
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20Hz (+8.9°)
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機能
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アンプリンク、リモコン
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電源電圧
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90~264V(47-63Hz)
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消費電力
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15.6W(無入力時)/66W(電気用品安全法)
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寸法・質量
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W229.6×D205.1×H53.5mm(端子・ノブ含まず)
1.4Kg
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対応OS
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Windows10(64Bit/32Bit)、Windows8.1(64Bit/32Bit)、Windows8(64Bit/32Bit)、
Windows7(64Bit/32Bit)、WindowsXP(32Bit)、Mac OS X Lion 10.7.X以降
Android 4.4(XperiaZ2以降などハイレゾUSB対応機種のみ、動作する機種としない機種があります)
USB2.0以上必須
ご注意 : 弊社は十分な動作検証を行っておりますが、あらゆるPCでの動作を保証しているものではありません。これらPCとの相性問題は保証の対象外となります。
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光→スピーカー
光→ヘッドホンアンバランス
性能にはバラツキがあります。
上は代表値です。